137人が本棚に入れています
本棚に追加
あたしは給湯室でお客様にお出しするコーヒーの用意をしていたときだった。
蓮君が使用済みのカップを引いてきてくれ、
「昨日はビックリしたねー」
と、話を振ってきたから今に至る。
「え、キス!?
したの? アイツが? マジで?
てか、いつの間にッッ!?」
昨日のことを話すと、
蓮君は後ずさりそうなほどのけ反って驚いた。
「しー、しーッッ!
絶対言わないでよ。
約束だからね」
「や、言わないけどさ……。
へえ……、アイツがねえ……」
あたしは話し始める前に、
誰にも言わないでねと切り出し、
蓮君は言わないと約束したのだ。
その時点で”何かあったな”と察したとは思うけれど、
流石にキスは意外だったらしい。
蓮君は流し台にもたれると腕を組んで顎を掴んだ。
最初のコメントを投稿しよう!