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「遅えから取りに来ただけだろ」
海斗君の目が、
トレーに乗せてあるカップに向いた。
コーヒーのことだろう。
不機嫌な目だ。
まだ用意が出来てないのか!
とキレてもおかしくない。
慌ててカップにお湯を注ぎ、
フレッシュとシュガーを添えてトレーを手渡すと、
海斗君は無言で受け取って給湯室を出ていった。
「あー、ビビった。
アイツ、してないって信じたかな」
蓮君はお気楽な声だ。
あたしは流し台に手をついて、
ガックリとへこたれた。
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