言えない

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「あー、そゆことね」 何かを考えているように返事をした蓮君の顔は、 海斗と何かあったのかと思った、 と考えている様子だった。 それも正解だけれど、 キスをしてしまったなんて恥ずかしくて言えないから、 この場は相沢さんの話だけで済ませておく。 「ま、そこは山ちゃんの問題だから、 俺は何も言えないや」 蓮君は頭の後ろで手を組んで背もたれにもたれると、 「ところで」 と、付け加えた。 「結婚式と言えばドレスじゃん。 山ちゃん、どんなの着るの? ドレスに合わせてヘアースタイルも考えなきゃいけないっしょ」 「あ、そっか! ドレス買わなきゃ! ……って。 あたしのセット、 蓮君がやってくれるの?」
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