言えない

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「まさか。 海斗にやらせるに決まってんじゃん♪」 蓮君は、いたずらを思いついた少年のような、 すごく楽しそうな顔だ。 「え!?」 と、声を上げた瞬間、 「俺が何だって?」 と、頭の上で声がした。 咄嗟に振り向くと、 そこに居たのは海斗君だ。 配達のお弁当を手にした海斗君は、 それはそれは自然に、 あたしの隣の席に座った。 いや、ある意味、不自然なのかもしれない。 海斗君はこれまであたしの隣に座ったことなんてない。 これは、昨夜のキスの影響なんだろうか……。 思い出して意識してしまうから、 今すぐ逃げ出したい気分なのに、 引き止められる気がするから渋々堪える。
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