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「山ちゃんがさ、
友達の結婚式に出席するつって、
その当日のヘアースタイルや何かを話してた訳よ。
んで、ヘアセットは海斗にやってもらえばいいじゃんって話してたとこでさ……」
「はあ? なんで俺なんだよ」
海斗君はプラスチック製のお弁当箱の蓋を取ると、
怪訝な顔で蓮君を睨んだ。
「してあげたいかと思いまして」
蓮君はまるで海斗君の心はお見通しだと言わんばかりの、
見下した笑顔を見せている。
なんで、海斗君があたしのセットをしたいという答えに辿りついちゃったのか。
意味が分からない。
海斗君も不機嫌なしわを眉間に刻んで、
「だから何だよソレ」
と、さらに蓮君を睨んだ。
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