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「はよーさん」
翌日、出勤早々ロッカールームで海斗君と鉢合わせた。
海斗君の方から先に挨拶をしてくるなんて珍しいことだ。
「あ……、おはよ……」
あたしはどんな顔をすればいいのか分からなくて、
急いで鞄をロッカーに突っ込むと、
逃げるようにしてその場を去った。
その現場を蓮君に目撃された訳ではないけれど、
それからもあたしはあからさまに海斗君を避けていたらしい。
昼休憩が重なったとき、
何かあったのかと蓮君に訊かれた。
「別に何も……」
「山ちゃん、嘘つくの下手すぎなんだからさ、
そんな言葉は通用しないって」
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