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2台のバイクと3台の車が、春風と共に県道155号線を南に下っていた。
派手なハンドルの旧アメリカンのバイクが2台。
軽トラの荷台には小銃を抱えた子供たちが同乗していた。
「子供に運転なんぞさせてからに……大丈夫なんか?」
「運転はちゃんと教えてあるから大丈夫だ」
後ろに載せた坊主の質問に、アスマはバイクを走らせながら返事をした。
「わしのバイクは大丈夫かのう」
「クズテツは技術屋だ。バイクの修理だって出来る」
並走するバイクはもともとは坊主――黒墨子のバイクであった。
心配ならば自分で運転すればいいのだが。
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