第2章

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大胆不敵とはこの事だ。 いくら親達が寝静まっているからって 赦される行為じゃない。 貪る唇は 歯止めが効かず 這い廻る掌に 遠慮など無かった。 押さえた声の代わりに 殺した吐息が響く かえってそっちの方が厭らしい。 何度でも飽きずに繰り返される秘めた戯れ。 だけど、心底埋まらない。 なのに、求めるくらい渇く欲求。 「華、エロ過ぎ」 耳穴に入り込んだ音だけで 収縮するって、どう、なの 「ンっ」 オカシイ? オカシイよ。 確実に変わってしまった 身体をモテ余して 只の獣になったあたしを 面倒見てくれるのは この人しか、いない。 「出すよ」 いつもより早いと感じて あぁ、そうだった、と気付く。 ココ、家の お風呂っ 抜かれたモノに手を伸ばし 掴んで彼のリズムに合わせた。 気持ちイイのに 広がる虚無感 シャワーに流されていく 彼の成した温い体液 後ろから抱かれているだけで 物凄く安堵する だけど 悲しいのはなんで。 スルリと離れた志伸さんはそのままシャワーを流し 触れるだけのキスを残して その場から先にいなくなった。
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