第2章

14/40
前へ
/40ページ
次へ
「そんな特別だったら、いらない」 目に染みるような朱色が 向こうに拡がっていた。 身体に染み入るようにあたしのナカにも拡がる、何か。 「志伸さんとは、いつになっても 混ざらない」 あんなに気持ちイイと思っていても 結局はソレだけなんだ。 「コレからもきっと混ざらない」 彼とはココまでなんだ 一番よく馴染む身体同士。 「なるほどね」 愛してる、なんて、言われた事なかったから ちょっと、図に乗ったかなあたし だったら恥ずかしくない? 暴走女。 大事にしてくれるなら してもらおう 快感を施してくれるなら 施してもらおう 貪り続けるなら 続けられよう こんな風な扱いをされているのに 何故か、志伸さんが憎いとか、嫌いだとか 思わない自分。 思えない自分。 だって きっと あたしは志伸さんが好きだもん。 どんな事をされても どんな事をしても きっと、彼を嫌いになる事はこの先一生 ナイ。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4369人が本棚に入れています
本棚に追加