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「……いっ、タィ」
突然だった。
頭と髪を一緒に掴まれるくらいに大きかったんだ。
そんな感想はどうでもいい。
志伸さんの掌には簡単にあたしをどうこうするくらいの力も大きさも握られていて
それは前触れなしにいつでも襲いかかってくる。
今までだってそうだったじゃない。
よく、考えなくても初めっからソウだった。
麻痺していて、分かんなかった?
バカじゃない?
部屋の中が静かすぎて不気味。
これなら厭らしい音でもあった方がイイ。
「萎えた
……どーしてくれんの?もっと丁寧に舐めろよ」
薄暗がりに浮かんだ志伸さんの顔は
彫りが深くて、さらに陰影が色濃く映えている。
ゾクゾクした。
……サレタイ。
頭の中にポン、と出てきた単語。
異常を満たしてほしくて、咄嗟に賭けに出た。
おかしいのは身体。
まだ、確定にもなっていない刺激を想像するだけで濡れる。
「……離して……」
突き離されて、内心、笑いそうになった。
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