プロローグ

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私達4人が食堂を出て 部屋に戻る途中に 階段をものすごい勢いで 降りてくる女の子がいた。 中学生くらいの顔つきで ピンク色の長い髪を 乱雑にまとめた 大きなツインテールが 本当に急いでいる事を表している。 「みんな、おっはよー!ツバサは食堂にいる?」 「おはようございます、サクラさん。ツバサちゃんなら朝食を食べてますよ」 「蓮ちゃんありがとー♪…って、こうしちゃいられない!遅刻しちゃうよー!」 ドタバタと音を立てて 下宿内を走る、 朝から賑やかな彼女は リツさんの妹、 ツバサちゃんの姉である サクラさんだ。 サクラさんは 大学1年生で 時間にゆとりがある分、 毎日ツバサちゃんを 小学校まで送っているのだ。 しかし、ツバサちゃんは 時間通りに起きているけれど 一方のサクラさんは 時間通りに起きれないようで 毎朝、こんな光景を見ている。 …でも、 サクラさんは ツバサちゃんを 1人で学校に行かせた事はない。 たとえどんなに 遅刻したとしても ツバサちゃんを 1人にしたことはない。 リツさんは料理を作り、 ツバサちゃんは自分で起きて、 サクラさんがツバサちゃんを 小学校に連れて行く。 この連携といえる行動は リツさん、ツバサちゃん、サクラさんの3姉妹の 絆を表していると 私達は考えている。
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