没落の名門《異界》運命の戦友

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「また今回行う剣獣契約の主従における利点については、主側は自らの身を盾となって守り、剣となって共に戦う従者を得ることができ、従者側は主を守り、導き、教える事で主の魔力を高めていき、契約が切れた時にその魔力を吸収することで、自身の力を高める事が出来る…といった点でしょうか」 そこまで話すと、ようやくレイナスは口を閉ざす。 満足そうに頷いたミラは、何やらザワついている自分の生徒達に向き直った。 「…まぁ、模範回答だな。ベリサリウスご苦労。であるからして、本日の授業内容は『召還の儀』だ。前にも言ったが、この儀式は諸君らの未来において重要な意味を持つ大切なものだ。各自、十分な注意と集中をもって挑むようにな。」 一名緊張感のない者もいるが。と、一点を見て呟くミラだが、気を取り直して生徒達に指示を出した。 「名を呼ばれた者から順に、前にある魔方陣まで出てきてもらおう。召還の儀の魔法詠唱は覚えてるな?では、始めていこう。まずーーー」 最初の生徒が呼び出され、緊張の面持ちで魔方陣へと向かった。
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