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クボヅカ教官はタカヤの隣に立つノリさんに気がつくと、ツカツカと歩み寄り、鼻と鼻がくっつきそうなほど顔を近づける。
「えっ……な、なに?」
ノリさんが狼狽する。
「どうやらクソの中にクソブタが混じっているようだな。おいクソブタ、名前を言ってみろ」
「えっ……あの……アキヤマ ノリヒロです」
「黙れ! 貴様の名前は今日からクソブタだ!」
訊かれたから名乗っただけなのに、怒鳴りつけられた上、理不尽に命名されてしまった。
「クソブタ! その醜く肥え太った図体は一体、何キロあるか答えてみろ!」
「はっ……えと、九十八キロです」
「よし、今日の訓練は全員グラウンドを九十八周!」
訓練生の間にどよめきが走る。
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