7人が本棚に入れています
本棚に追加
「ふグゥ…!」
教師に教科書で頭を叩かれて起きる。そんなベタな起こされ方で起きた僕はいつもの夢を見ていた。
いつからかよく見るようになったこの夢は情けない気持ちになるから嫌いだ。ベタな起こされ方をしてみんなに笑われるからでは無く、女の子に庇われ見てるだけという内容からだ。
そう!決してみんなに笑われるからでは無い!いや、少しあるかもしれない…
「夕、また派手にいかれたなぁ」
隣の席から声がかかる。
カッカッカ、と笑いながら『九条 夕日』の名前を呼ぶ彼は『岡本 和』数少ない親友と呼べる奴だ。
「うるさいな…昨日はあんま眠れなかったんだよ…」
「まぁた読書かいな。絶対真似できひんわ」
「和だってずっと絵を描いてるじゃないか。俺はそっちのが真似できないよ」
『そこー、九条、岡本うるさいぞー次は角でいくぞー』
コソコソと話しているとクラスの担任でもある教師に注意されクスクスとクラスに笑いが起こる。
空返事をし、何気なく授業を聞き流していると終了を知らせるチャイムが鳴り響く。
最初のコメントを投稿しよう!