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「ね、美穂、読モって いくらもらえるの?」
顔が変わったことで、
自分をさらけ出す事ができるようになった私は、福岡の学校で、同じ芸能コースの友達もできた。
「CanKamだと、5千円位だよ」
「えっ?!そんなに安いの?!」
「まだ、高い方だよ。他の雑誌とかだと三千円とかで、丸1日とか時間取られるし」
「うわ、私はモデルとか金にならんのはしたくないなぁ」
そう ぼやく友達の瞳は、歌手を目指してレッスン中。
今度、ミュージカルのオーディションを受けるようで、
私とは目標が違っていた。
「ちゃんとしたモデル事務所に入れば、もう少し安定した仕事があるはずなんだけどね」
…………そもそも、
私の目標って なに?
「じゃ、私レッスンあるから、またね!」
「うん」
瞳はボイストレの補習があるために、
まだ学校に残る。
チロリン♪♪
『あ、事務所からだ』
学校を後にした直後、
着信音量MAXの携帯電話が 私の足を止めさせる。
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