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″ 美穂の初めての相手は誰? ″ こんなこと、 正直に答えなくてもいいのに、 「お父さんだよ」 私は、 こんなに重たい事実を告げて、まだ19歳の付き合いの浅い恋人に、 なかなか外せない足枷をつけさせるの? 「………冗談?」 こんなに、動揺する潤平、初めて見る。 私が雫をシーツに落としながら首を横に振ると 私を抱き締めていた潤平の両腕は、スルリと、ベッドに落ちて 少し、私から離れるように体勢を変えた。 「おとうさんって、血繋がってるの?」 禁断の渦から、 背を向けたかったのかもしれない。
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