ジュンペイ-2

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昨日、薫に会いたいと言うから、 ジムまで案内したのに、突然姿を消した潤平。 「速鷹の家に泊まっただろ?」 …………ずっと見ていたというの? 「……家に警察が来てたから…… ね、どうして、昨日途中でいなくなっちゃったの?」 「事務所の人の家にって、メールで言ったよな?」 「潤平!先に私の質問に答えて」 色んな事があって、 あなたが、わからないよ。 「……速鷹に姉さんの事を聞きたくて確かにジムで待ってたんだ。だけど」 「だけど……?」 先ほどまでの車の前を通っていた生徒達の姿はなくなり、 グラウンドの方から聞こえる掛け声と、 体育館からのボールの音が微かに聞こえるだけになる。 「あいつと、美穂が、マットの所で重なったり仲良くしてるのを見てたら、 ……そんな事どうでもよくなって」 「え……」 潤平の冷たい呼吸だけが、 私の耳に侵入してくるみたい。 「あれは、アクシデントよ」 「わかってるよ」 あなたの事、誤解していた。 「俺は、美穂のお父さんを突き落としておいて、それでも、 まだ 美穂の彼氏でいたいんだ」 潤平は、 寛大で、 強い人______ 「…………潤平……」 そう、思っていた。
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