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こんな状況でも、院内電話に出る大塚医師。
美容整形に急患は無いはずだけど、
私の頭を押さえつける力が一瞬緩んで
「………………ええ、紅子さんはここにいます。」
私をゆっくり抱き起こすその動きと
「薫君が、慌てて見舞うような状態じゃないよ」
サディステイック医師の口から出てきた名前で、
私は、一旦、
身体の自由を手に入れる。
「………良いところだったのに。勘の鋭い男め」
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