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新宿駅東口近くにある居酒屋は、駐車場が少しだけあって、
「眞田、お前もこい。酒は飲めないけど」
「いや、仕事中ですから」
「言うこと聞かないと、お前が美穂の水着画像ダウンロードしてるのばらすぞ」
「えっ〃」
「してません。見てただけです」
薫は、嫌がる運転手の眞田さんを強引に中に引き入れた。
「ほら、白身の刺身食えよ」
薫は、考えなしで沢山頼んだ刺身盛りを
私と眞田さんに取り分けて、
自分はビールばかりを飲んでいる。
「ビール、お腹出るよ。焼酎がいいんじゃないですか?」
「お前は 俺の腹筋知らねーから」
以前、薫の家に泊まった時に、少しだけ飲んだ。
「腹筋ありましたっけ?」
「…てめ……っ」
あ、
さも、二人関係済みのような口振りをして、
思わず眞田さんの顔を見たけど、
「眞田は何でも知ってるし、なんにも話さないから」
薫も
眞田さんも平然と箸を動かしている。
Riririririri…………♪♪
さっきから薫の携帯電話が鳴っている。
「取らないの?」
「仕事の電話じゃないから。
ほら、お前、肉も食えよ」
…………仕事じゃなくて、
取らなくてもいい電話って……
″女 ″ ?
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