____ 別れ-2-2

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「イヤよ、ステージには立つから」 立ち上がると、 髪の毛や肩からビールのべたつく雫がポタポタと床へと落ちていく。 どうしたら、分かってくれるんだろう? 「そんなお化けみたいな姿で本番出るつもり?イカれたと思われるよ?」 沖田君は、びしょ濡れの私を見て嘲笑っているかのような表情を見せるけど、 「穴を開けるよりマシよ」 先ほどより、 口調から鋭さがなくなっている。 ____どうか、 わかって。 「ふぅん、それはそれで見ものだな、飲酒したモデルがどんだけ批判されるのか」 「これ、一本飲んだら、私をここから出して」 「やっと、飲む気になったんだ?」 「………………………」 私は、転がっていたビール瓶を持ち、それを開けて、 吹き出す泡から口にした。 私は、 あなたの、敵じゃない。
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