____ 別れ-2-2

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「MIHO??何があった?」 既にモデルは誰もいなくなった楽屋には、角野さんが怒りと心配と、ごちゃ混ぜになったような表情をして待ち構えていた。 「………ちょっと、トラブルが………」 「それ、どうしたの?頬と足、アザが出来てるし!」 言われて見てみると、 蹴られた箇所と、床にぶつけた頬、 そして、シャツをめくれば、肋のところも変色していた。 「ここ、洗面ないですよね?」 とにかくベタベタの髪どうにかしなきゃ。 キョロキョロして鏡台のところに、普段使わない固めるワックスを見つける。 「急いでヘアメイク呼ぶから!」 「いえ、もう時間がないから」 私は用意されていた衣装には袖を通さず、 恐らく、 真優が気に入らなくて着用しなかったであろう、 赤いキッチリしたタイプのドレスを手に取る。 少し前に、 ある有名なデザイナーズコレクションで、 紅子が70年代風の衣装を着て話題になったことがある。 「なんか、MIHOチーク濃いよ?」 ____私は ギラギラしていた80年代風に挑戦してみることにした。 「スタジオ入りお願いしまーす!」
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