濡れた制服を乾かすのは

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香港での一件で、かなり心労を与えてしまったお母さんを、また心配させてしまう。 今度こそ、 九州に連れ戻されるかもしれない。 「………あの、速鷹さんて面会できないんですか?」 どうか、 意識を取り戻してほしい。 「硫酸によって、目をやられたお父さんが付き添ってるみたいだけど、 聞いてきてあげようか?」 コクンと頷く私の頭を軽く撫でて出ていく角野さんの背中を見送ると、 コンコン! 直ぐに、部屋をノックする音が……… 「………はい」 誰? また警察? 静かに開けられたドアの向こうには、 「………沖田くん」 今回の惨劇の首謀者が立っていた。
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