家庭の味

3/20
884人が本棚に入れています
本棚に追加
/316ページ
「いーよ、自分でするから」 つか、気付いてくれたんだ… 「じゃあ隠すなよ。 あと、しばらくこーやっとけよ?」 心配そうに、でもちょっと怒ったよーな瞳で 見つめるナオ。 見慣れないナオの様子に… 「尚さん、溺愛っスね! 可愛くてしょーがねんだろーなァ」 リュウが茶化した。 それに便乗して、他の作業員もひやかし モードだ。 「っせーな、早く用意しろよ」 そう言いながら、離れるナオ。 チラッと見えた横顔は、照れくさそうで… ナオのそんな顔、初めて見たから… アタシまで照れるし! だけど…嬉しい。 思わず顔が緩むと、 振り返ったナオと目が合う。 「…ニヤけてんなよ、咲陽」 スネたふうなナオが、可愛い。
/316ページ

最初のコメントを投稿しよう!