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門はとても大きく、古びて錆びてしまっているが細かく美しい装飾が施されているのが見てわかる。
「さぁ、行きますよ」
ギィー…と音を立てて門が開く。
「はっ…はいっ!」
リンは急いで先を歩く男の後について行った。
中に入ると壁にかけてあったランプに
ボゥッ…と一斉に火が灯る。
真四角の広い空間に
床には大きな円陣が掘られていた。
先ほどの円陣とは中に描かれている絵柄が少し違う。
「これは…??」
リンはチラリと男を見る。
「ここでは、一度…貴女に召喚してもらいます。」
「え…??いきなりですか…??」
「えぇ、鍵の召喚士になる者には必ず一番最初にここで召喚をしてもらいます。」
「ここで…」
リンはぐるりと辺り見渡した。
ここでみんな鍵の召喚士の第一歩を踏み出すんだ…
「つまり、ここでまず最初のパートナーとなる精霊をここで召喚してもらうんです。」
「パートナー…」
私だけの最初の仲間…
「人によって呼び出す精霊はそれぞれ違いますけど、間違いなく貴女の一番の支えとなる最高のパートナーと出会えることでしょう。」
「どうすればいいの…??」
リンはジッと男を見つめる。
「ふっ…まず、その陣の真ん中に立って。その後は自ずとわかるはずです。」
「わかった、まず陣の真ん中に立てばいいのね…??」
「えぇ…」
リンはゆっくりと陣の真ん中へと移動した。
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