6人が本棚に入れています
本棚に追加
……何このこたつ、気味が悪い。
唯一の暖房器具といえる、
こたつを手放すのは痛いが……一時も、
ここに置いておきたくない。
俺はこたつを布団共々、ゴミ置き場へと出した。
「なー、おまえんち、こたつもないの?
寒いって」
「耐えろ。
こたつなんてない方がいいんだ。
ほら、これ資料」
「サンキュー」
資料を借りに来た高森がぶつぶつ文句を言うが、あの件以来、
軽くこたつ恐怖症の俺からすれば、
二度とこたつなど買う気は無い。
「こたつといえばさー。
俺、この間ゴミ置き場で拾ったぞー。
うちも暖房器具が無かったから、助かったー」
「……それって、いつの話だ?」
「んー、四、五日前」
……ちょうど俺が、こたつを捨てた頃。
最初のコメントを投稿しよう!