こたつ

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「なー、そのこたつ、変なとことか無いか?」 「はぁっ?なにいってんの? あ、もしかして羨ましくなった? でもやらないから!」 「別に、そんな訳じゃ……」   ……話すべきか。 話さざるべきか。 まあ、こたつ拾って上機嫌の高森に、 水を差すのも悪いし。 そもそも、俺が捨てたこたつだとは限らないし。 黙っとこう。 「おーい、高森。いないのかー」   その日。 高森のうちに資料を奪い返しにいったのだが、 電気はついてるのに返事がない。 「……鍵、開いてる。入るぞー」   中に入ってみたが、高森はいない。 そして、そこにあったのは……見まごう事なき、 俺のものだった、こたつ。 「高森!おい、高森!」   どうみても、ついさっきまで人がいた感じ。 でも、高森はどこにもいない。
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