6人が本棚に入れています
本棚に追加
ちょうど、
さっきまで人が座っていた感じに開いた、
こたつ布団の隙間をのぞくと……誰かが、
にたりと笑った。
「ひぃーっ!」
情けない悲鳴を上げて、這うように部屋を出る。
振り向くこともせず、俺は一目散に逃げ出した。
……結局。
高森の行方は誰にもわからず、
ストレスからの発作的な失踪、
ということになった。
もっとも、
誰も高森にそんなストレスがあったなんて、
信じてなかったが。
その後、
両親が部屋を掃除して引き払ったらしい。
あのこたつの行方は……わからない。
【終】
最初のコメントを投稿しよう!