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「えっ!?」
明菜はポカーンとして、素っ頓狂な声を出した。
「あんた、ニュース見てないのか?」
「ニュースは見ていません」
「そうか。
では昨日の夜、ジャズクラブに行ったのは覚えているかい?」
「はい。 微かに覚えています」
「タクシーを呼んで、乗せたが余りに具合が悪そうだったので俺も一緒に乗ったんだよ」
「その事は少し記憶があるわ」
「途中であんたが頭が痛いと言いながら吐きそうだったので大久保でタクシーを降りて、近くのビジネスホテルに入ったんだ」
「その事は記憶に無いわ」
「そうか、そこから記憶に無いのか。
俺は酔いざましのドリンクを買う為に4階の403号室のベッドに、あんたを寝かせて部屋を出たんだ。
そしたら部屋を出て15分もしない内に、
『ドーン』
と、地響きがした。
ビックリして夜空を見上げたら、ビジネスホテルから炎が吹き出しているんだ」
「私、その事も全然、記憶がないわ。
それで、どうなったんですか?」
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