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「あのぅ、さっきのお客さんが、陰陽師って言っていたのは、どういう事ですか?」
「私の仕事は表の稼業が“何でも屋”で裏の稼業が“陰陽師”なんです」
「あの陰陽師って?」
「この世に未練を残して成仏出来ない、魑魅魍魎や悪鬼の類いの汚れた血を浄化する仕事ですね」
「つまり悪霊退散って事?」
「そうですね」
「あっ、そうだ!
さっき銀座で私に出会ったのは、偶然では無いと言っていたのは、どういう事ですか?」
明菜が強い口調で呟いた。
「若い女性から同じ日の仕事の依頼が二つあった。
一つ目はOKだが二つ目は一つ目の仕事が完了した時点で引き受けるかどうか考えるがそれでも良いですかと、私は返事した。
『それでも良い』
と言う返事だったので引き受けた」
「その依頼が私とどういう関係があるの?」
「依頼の女性の彼氏が他の女と、付き合っている。
その他の女と言うのが本宮さんの事なんですよ」
「ちょっと待って下さいよ。
その女性は何者ですか?
その女性は嘘を言っていますよ……」
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