【3】

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紙吹雪の1つ1つが光りを出しているかのように、キラキラと輝きだしたからだ。 そして光の輪が拡散しながら床から天井まで拡がり巨大なスクリーンに変わった。 スクリーンの真ん中に10センチ位の映像が現れる。 最初は何の映像か分からなかったけど、 徐々に鮮明な映像が拡がってきた。 それは市川に抱えられてビジネスホテルに入る自分の目線の映像だった。 二人はエレベータに乗り、4階で降りる。 記憶には無いが市川に抱えられて歩いている。 市川は403号室の前で止まった。 左手でキーを鍵穴に挿し込み、 扉を開ける。 市川に抱えられるようにして中に入ると、夢に見たダブルベッドが見えた。 すぐにベッドに寝かされて毛布を掛けられた。 突然、スクリーンが上下に揺れた。 そして光がフェードアウトするように 消えてゆく。 「信じられない! こんな事は初めてだ」 市川が驚いた声で叫んだ。
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