【4】

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あっ! この前見た夢と同じね…… 入口のドアが人の顔に歪んできた。 そしてニューとドアを突き破って魔獣が侵入して来た。 全身が硬い体毛に覆われている。 その顔は狼と鬼がミックスされたような不気味さであった。 鼻と口がニョッキとせりだし、口から2本の鋭い牙がはみ出している。 黄色い唾液が、ダラダラと床に落ちる。 子牛ほどの大きさの魔獣が、ゆっくりと立ち上がった。 明菜はビックリして風呂場に駆け込もうとした。 『ゴォッー……』 魔獣の口から、紅蓮の炎が吹き出した。 『キャー』 一瞬で明菜は炎に包まれた。 (私が燃えている……) 誰かが右腕を掴んだ。 「あっ! 山川くん。 どうして小学生のままの姿なの? 変な夢ね……」 「説明している暇は無い……」 山川が右手を前に出して、左手を右手の甲に添えた。 “ブラックウィンドウ” 山川が呪文を唱えると、魔獣の前に突然、ブラックホールが出現した。 『ウギャオー』 魔獣は一瞬でブラックホールに吸い込まれた。
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