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ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリ…………
目覚ましが鳴る。容赦なく叩き割る……まではいかなくても、思いっきりぶっ叩く。うるっさい電子音が止まる。
7:00。いちいち時計を見なくても分かる。……眠い。眠い。眠い。いくら8時間も寝たって朝にムリヤリ起こされたら眠いに決まってる。……嗚呼、眠い。
何かの夢を見ていた気がするけど、内容は憶えていない。ただ、なんだかイヤな夢だったような気がする。どうでもイイや。
起床。起床。起床。起床! 起床ったら起床、ワタシ!
フラフラと、今にも夢に舞い戻ってしまいそうな思考をムリヤリ現実に繋ぎ止めながら、まるでゾンビみたいにベッドから這い出て、なんとかかんとか部屋から出る。
いつもと一緒。
どんなにバッドコンディションな朝だって、どんなに眠くたって、ちょっとだけ冷たい水で顔を洗って歯を磨けば、案外なんとかなったりする。
ふらり、洗面所の鏡を見る。
ま、まあ、結局なんともならなかった眠たそうな茶色の瞳とか、最近ミルクティブラウンに染めた全然セットしていないショートボブの普通の女子高生がワタシを見つめている。
……うっわ、ヒドイ顔。タクヤには絶対に見せらんない。
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