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「……あ。あ、あ、アユ、ミ。……どう、し。た……オレ、痛く……、ない。……だ、ど、どうし……んだ……」
「ど、どうしたのッ!? ね、ねえ、それ、どうしたの!?」
タクヤの顔は右半分が無くなっていた。血の代わりに黒い液体が、何か肉食動物に噛み千切られたように抉り取られている顔を粘着質に覆っている。眼球があった箇所からは白い液体が絶え間なく滴っている。
白い頭蓋骨が見えて、その隙間からは、変色したピンク色の何かが見える。もしかして……でも、でもそんなことが……
っていうか、どこからどう見てもおかしい。こんな状態で無事でいられるはずがない。席に大人しく座っているなんて出来るわけがない。
そもそも、生きていられるはずがない!
「……た、助け……て。くれ、ア、ユあああああああああ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■」
「え…………」
タクヤが出したなんて信じられないような叫び声。まるで、喉の奥から絞り出したような動物みたいな唸り声。
そうして、タクヤは何の躊躇もなくワタシの喉元に噛み付「い"ぎゃいて、ワタシはあぁああぁ
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