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ドキドキがとまらない。
脂肪が燃えて融けてくれるんじゃないかと思うくらいに体温が上昇する。燃えないけど。
でも、ブタっちと言われている時点でわかってる。
ジョイトイにとって私が恋愛対象ではないことを。
気の合う女友達。
よく言えば兄弟のように思われているに違いない。
「「そんなわけないじゃん」」
友達の問いに私たちは二人で声をそろえて答える。
ドキリとした。
心臓が締め付けられるように痛む。
いつもは嬉しい言葉のそろい。しかし今はとても辛い。
「「それに私(俺)、メンクイだし!」」
強がりで言った言葉もかぶってしまった。
「ちょっとそれ私がイケてないみたいじゃない!」
「え?イケてるの?」
「プギー!前脚で蹴ってやる!!」
「「あははは」」
みんなで笑いあう。
ブタっちは所詮ブタっち。
笑われて、みんなとこうしている時間が一番いいんだ。
もし私が分不相応に恋してるなんて言ってしまったら、確実にフラれてしまうし、この楽しい時間も壊れてしまうから。
私はこれからもブタっちとして、ジョイトイを眺めるんだ。
それで十分じゃないか。
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