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「おばちゃん!ご飯大盛りにしといて!」
昼休みに入るとジョイトイと共に急いで食堂へ。
最近では定食のご飯の量を増やしてもらうようになった。
朝食、早弁、大盛りの昼食。
すでに女子の1日の摂取カロリーオーバーだと思う。
「なぁブタっち」
「ん?何?」
ジョイトイに話しかけられても、お皿についたデミグラスソースをハンバーグでこすり取り続ける私。
「最近さ、何か辛いことでもあった?」
思わずドキリとする。
ハンバーグを動かす手も止まってしまう。
「別に。何もないよ。いきなりどうしたのさ」
額に脂汗を垂らしながら、なるべく平静を装う。
多少の汗が流れたところで、普段からいつも汗を流しているのでバレない。
デブの特権である。
「いやさ。最近は食べる量がますます多くなってるな、と思って」
「成長期だからお腹すいて。食べる子は育つって言うじゃない」
お腹をボンと叩いて、ツッコミ待ちであることをアピールする。
「……」
「……」
が、なぜか流れる沈黙。
「ちょ、食べて育つのは当たり前ってツッコミはどうしたの「俺、ブタっちとよく会話かぶったり、行動がかぶったりするじゃん?」」
「う、うん」
思いっきり話をぶったぎられてしまい、大人しくなるしかなかった。
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