標準体重プラス15キロの女

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「ちょ、おま!なんでそれを!!」 好きな人というフレーズに、明らかに動揺するジョイトイ。 「ジョイトイが私のちょっとした変化に気がつくように、私だってジョイトイの変化に気づくんだから」 ――嘘。 本当はずっとジョイトイを眺めていたから、その視線の先に神崎さんがいたことに気がついただけ。 「なんだよ、気付いてたのかよ。 もしかして相手もなんとなく気付いてる?」 「うん。違うかもしれないけど、隣のクラスの神崎さん?」 「あたり。さすがブタっち」 「そっか……」 やっぱり神崎さんのこと好きだったんだ。 あんなに細くて綺麗な神崎さん。ジョイトイとお似合いだよ。 わかってはいたけれど、思った以上にショックは大きかった。 悲しさがドッと私に押し寄せる。 さっきは気持ちを聞けば、スッパリと気持ちの整理がつくと思ってた。諦められると思ってた。 でもそう簡単には切り替えられないみたい。 胸が締め付けられるように、さらに辛くなってしまった。 いつか、ゆっくりとこの気持ちが消えて、また兄弟みたいな気の合う友達と純粋に思える日がくるだろうか―― 「でもさ。片思いって辛いわ」 ジョイトイはため息混じりに話し出した。 「え?」 思わず聞き返してしまう。 ……片思い?
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