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ファミレスでまず、私はジョイトイと神埼さんとの関係を聞いた。
話によると、神崎さんとジョイトイは2年のときに同じクラスだったらしく、そのときにジョイトイが一目惚れしたらしい。
その後、一緒に話したりして内に彼女の明るい性格にも惹かれ、ますます好きになってしまったのだという。
そして今、3年になってクラスが離れてからは交流もなくなって遠くから眺めていたそうだ。
「で、眺めているうちに彼氏の存在に気が付いた、と」
「そうなんだよ。はぁ…」
恋する乙女…いや、乙男のため息を聞かされて、私の心中は複雑だった。
私、本当にバカだ。
好きな男が他人を想う恋を応援するなんて。
好きな男に他人と結ばれてほしくないという感情と、好きな男には幸せになってほしいという感情が葛藤する。
でも、後者が私の中で勝ってしまう。
いいんだ。
私は痩せて綺麗になってからジョイトイとの恋愛大作戦を考えるんだから。
「じゃあ、ジョイトイと神崎さんは元クラスメイトでそれなりに話もしてたって考えていいのね」
「うん」
「今のままじゃ、このまま特に話すこともなく卒業になっちゃうね。
それじゃあさ……」
私とジョイトイはその後、「まずはいかに神崎さんと話ができる環境を作るか」ということを話し合い、“他人の不幸を待て作戦”を練った。
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