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「別にA大学目指してないから行かない~」
「えー。ぶたっちがいてくれた方が心強いんだけど」
なんで好きな男が他の女にデレデレしてるところを見に行かなきゃいけないのか。
「やだよ。面倒くさい。
あとはオープンキャンパスに行って、ジョイトイが神崎さんの連絡先を上手く聞きだせばいいだけじゃない」
2年のときに同じクラスでよく話していた仲だったのなら、同じ志望校というネタがあればメールなり何なりで話をはじめる事は簡単だろう。
あとはちょくちょくと連絡をとりながら、神崎さんが彼氏と別れるのを待つだけ。
それが私達の作戦なのだ。
ジョイトイに惚れてる私がこれ以上首を突っ込む必要はない。
神崎さんの志望校を聞き出し、オープンキャンパスへ連れ出す言葉も私が考えた。
充分、手伝ってあげたくらいだろう。
あとはジョイトイが頑張ればいい。
「それに私は今、ダイエットで1日3食しか食べてないの。
志望校じゃない大学のオープンキャンパスに行くなんて力なんて出るわけない」
「なんだよそれー。動けよー」
「ブヒー。明日から私はコタツでゴロゴロしてるんだーい」
そう。今日で2学期の期末試験は終わり。
明日から冬休みなのだ。
冬休みの間に開くA大学のオープンキャンパス。
私はその間にダイエットに励むんだ――
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