標準体重プラス15キロの女

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私のあだ名は「ブタっち」 由来は言わずもがな、私の体型からきている。 今朝乗ってきた体重計が示す値は「標準体重+15キロ」 ぽっちゃりを超えたデブなのだ。 でも、前はそう呼ばれていたわけではない。 名前の野村から「ノムラっち」と言われていた。 それなのに。 「ノムラっちってさ~」 休み時間にそう声を掛けてきたのはクラスメイトの佐竹 潤。 高校3年にあがり、クラス替えをして始めて同じクラスになった。 今まで大した面識はなかったが、クラス替え後に隣の席になって以来、仲良く話すようになっていた。 「何?どうしたの?」 「名前からノムラっちって呼ばれてるよな?」 「それがどうしたの?」 「そのあだ名、なんかしっくりこなくて」 「は?別に佐竹がしっくり来なくても、どうでもいいんだけど」 「いやさ。いっそあだ名変えたら? 例えばさ…野村っちじゃなくって、ノブタっちとか!!」 私を指差し、ゲラゲラと笑う佐竹。 「うっせぇ!!このM字ハゲ!」 現在は高3の2学期。 仲良くなってから数ヶ月も経ったこの頃には、お互いに気を使うなんてことは微塵もないほどに仲良くなっていた。 やや?デブの私に対して、ややオデコが広い佐竹。 毎日、「でぶ」「はげ」とお互いを罵りあうのが日課である。
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