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「ぎゃー!!また一緒かよ!
真似すんなって!」
「ジョイトイこそ、毎回真似しないでよ!
他のにしないよ!」
といいながらも、お互いに同じメニューを食べる。
「炭水化物+炭水化物とか、また太るぞ」
「大丈夫、ほらちゃんとネギ入ってるし!
ジョイトイこそ脂分多すぎて頭皮に悪いんじゃない?」
「うるせぇ!ラーメンにわかめ入ってるからいいの」
そう言いながら、お互いにラーメンへと箸を伸ばす。
いつもそう。
先生に見つからないかとドキドキしながらお互いに早弁をし。
何種類もある学食のメニューはよくかぶり。
お互いを笑いながら罵り合う。
ジョイトイとは気が合い、さらには行動も似ているのだ。
食べたい物もそうだし、好きなテレビ番組もかぶる。
みんなで映画を見に行っても、笑いのツボも、泣くタイミングも一緒だ。
本当に気が合う。
コイツの前だと何も気を遣わないで、自然体で過ごせる。
高校3年生18歳。
気が付けば、私はジョイトイともっと一緒にいたいと思うようになっていた。
気が付けば、ジョイトイを目で追うようになっていた。
――初めての恋、だった。
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