第一話:おじいちゃん編

4/33
前へ
/35ページ
次へ
 一度、梅干の素晴らしさについて熱く語った日があった。  (梅干にはくえん酸っちゅう疲れた体にはもってこいのすぅぱぁな効果があるんじゃよ!)  (そうなんですか?それは凄く素敵ですね昭治さん。)  あの時は真っ直ぐにワシの言葉を受け入れてくれたが、それ以降、おむすびに梅干が入った試しは一度もない。  ワシは何度ここで独り発狂したか憶えておらん。今となっては慣れたもんじゃ。  (シメジじゃねぇかぁぁぁぁ!!)  ワシはおむすびを食べ終えると腰をゆっくりとあげた。  「そろそろじゃな」
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

113人が本棚に入れています
本棚に追加