第3章

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余命宣告を受けた翌日ーつまり今日。俺はいつも通り屋上でサボっていた。 「おいクソダーリン」 屋上は良い。 立ち入り禁止だからだれも来ないし、何より風が気持ちいい。 「サボりは取り締まりますよ、ダーリン?」 あー、このまま寝れそう。 次は物理だし寝てて良っか。 「寝るな起きろ無視するな」 「…」 「ダーリン?」 「…」 「…………」 「…おいクソハニー何してる」 「起きないからフェラしてやりましょうかと」 「天下の風紀委員長ともあろう者が堂々と淫行かよ」 「貴方がそれを言いますかねぇ」 「まぁ良いさっさとどけ重い」 「仕方ないですねぇ、っと」 今俺の貴重な睡眠を邪魔しやがったコイツは俺の数少ないってか唯一の友人。 歩く18禁な風紀委員長サマ、一ノ瀬 奏多だ。 「貴方昨日倒れたんですから部屋で休んどけば良かったじゃないですか。なんで態々登校してサボってやがるんですか?」 「うるせぇ気分だ、気分」 「…昨日何かありましたか?」 「ただの貧血だっつーの。それより風紀の仮眠室貸せや、寝るから」 「全く…1時間だけですよ」 奏多は無駄に勘が鋭いから危ねぇなぁ、バレないように気を付けねぇと。
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