終バスにのってやってきた

11/25
前へ
/48ページ
次へ
こんなに可愛いいのだから大丈夫だよ 見たらきっと許してくれるよね」と 自分に言い聞かせるようにマツはウメ子に言ってみた ウメ子は奥歯をかみしめて首に力を入れて頷いた そんなことを思い出している間にトメ子は帰ってきた 町会の人たちと集会室で一杯飲んでから お土産のサクランボをさげて演歌を口ずさみご機嫌だった 玄関までは・・・ 「ただいま、サクランボあるよ」トメ子が玄関で言っている マツとウメ子は親指を隠して握り拳を作ってから玄関まで行った サクランボを差し出すトメ子と同時に 練乳飴の箱を差し出した 練乳飴の箱から 身の丈18センチ程の仔犬がトメ子と目を合わせた トメ子は静かに聞いた 「どうしてここに犬がいるの?」 ウメ子とマツはどうしてここに犬がいるのかを説明するが トメ子に内緒で行った村祭りをバラわけにはいかないので 変な作り話をしていた 話が終わると先ほどよりもっと静かな声で トメ子は言った 「面倒はみないからね」と マツが役場に届け出をした。「梅松クロ」と
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加