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こんなに可愛いいのだから大丈夫だよ
見たらきっと許してくれるよね」と
自分に言い聞かせるようにマツはウメ子に言ってみた
ウメ子は奥歯をかみしめて首に力を入れて頷いた
そんなことを思い出している間にトメ子は帰ってきた
町会の人たちと集会室で一杯飲んでから
お土産のサクランボをさげて演歌を口ずさみご機嫌だった
玄関までは・・・
「ただいま、サクランボあるよ」トメ子が玄関で言っている
マツとウメ子は親指を隠して握り拳を作ってから玄関まで行った
サクランボを差し出すトメ子と同時に
練乳飴の箱を差し出した
練乳飴の箱から
身の丈18センチ程の仔犬がトメ子と目を合わせた
トメ子は静かに聞いた
「どうしてここに犬がいるの?」
ウメ子とマツはどうしてここに犬がいるのかを説明するが
トメ子に内緒で行った村祭りをバラわけにはいかないので
変な作り話をしていた
話が終わると先ほどよりもっと静かな声で
トメ子は言った
「面倒はみないからね」と
マツが役場に届け出をした。「梅松クロ」と
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