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黄色いカナリア
ウメ犬はいつの間にかウメ子に戻っていた
ウメ子は白、茶、赤色の糸で織ったミンサ織のポシェットをかけていた
ポシェットから小さな紙の包みをマツに渡した
紙の包みを開けてみるとウメの実が入っていた
ほんのり甘酸っぱい匂いがした
ウメ子はポツリポツリと話を始めた
「まだ全てを話せないのだけどね・・・」
赤い長靴を履いた女の人からクロを貰って来た後のこと
ウメ子が部屋の窓を開けるとベランダに黄色いカナリアがとまっていた
黄色いカナリアはウメ子を見つめていた
そして部屋に入ってきた
黄色いカナリアは白雪姫の絵が書いてある白いタンスの上にとまった
そして黄色いカナリアはウメ子に
「やりますか?やりませんか?」と優しく問いかけた
いったい何を?と思ったがウメ子は「やります」と答えていた
するとウメ子は黄色いカナリアの
背中に乗って空を飛んでいた
そしていつの間にか赤い長靴を履いた女の人のところについていた
黄色いカナリアは赤い長靴を履いた女の人の前にウメ子を降ろすと
黄色い巻き毛カナリアになって梅の木にとまっていた
赤い長靴を履いた女の人は
「お久しぶりですね・・・」というと
ウメ子に任務を伝えた
黄色いカナリアに「やります」と答えていた時に
ウメ子の気持ちは決まっていた
この任務をさせて頂くことに・・・
たいていのことは本人が「やると決めた時」から動き出すものなのだ・・・
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