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ここを突破しなければ、前には進めない。
だから、勇気を出して、アキに聞いてみようと決心したのだ。
アキが店に戻ると、百合子が純の事を聞きたそうな顔で見ていた。
『純くん、サンドイッチ食べてくれました。
殴り合った理由までは聞けませんでしたけど
今日の夜、私に話があるって言ってました』
「そう…、アキちゃん、純の話聞いてあげてね。
まっ、あの二人が殴り合うのは、女の事しかないとは思うんだけどね」
百合子はそう言って、カウンターに入って行った。
口にこそは出さないが、純が部屋にこもってから、百合子が心配していた事はアキにも分かっていた。
そして、アキになら何か話すのではないかと、百合子が期待していることも。
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