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「ねぇ、これどう思う？」
「は？ヤン……カレ？」
「そうそう！ヤンデレ彼氏！」
親友にオススメされた小説の表紙を見ながら、私笹並朋（ささなみとも）の幼なじみで、生まれた時から高校(今)までずぅぅぅぅぅうううっと一緒の腐れ縁である滝谷秀二（たきやしゅうじ）は題名を口に出した。
「何、ヤンデレって」
「簡単に言ったら、病んでる彼氏に殺されそうになりながら、いちゃこらする話し、かな？」
「なんだそれ」
興味の欠片もなさそうな秀二に、私には大事な使命が！と、半ば強引にあらすじを話始めた。
「んとね、主人公のことが大好きで大好きで、大好きだからこそ自分だけのものにしたくて、監禁まがいのことをしたり、脅迫してみたり、」
「……」
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