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太郎は桃の頭をしている。
それに加え、普通の子供よりもずば抜けて成長が早い所も、普通では無かった。
でも、それ以外何が違うと言うの?
年老いたわたしを労わり、村人の心無い言葉に傷付いて。
“普通”の人間と、何も変わらないじゃないの。
「あの子と話してみて、それから判断しても良いんじゃないかしら」
わたしの言葉にじっと、耳を傾けていた子供たちはそれから。
「モーモーちゃん、あーそーびーまーしょ」
「桃、鬼ごっこしようぜ」
こうして太郎を遊びに誘ってくれるようになった。
「ばぁば」
わたしの腰の下にしがみついて、不安そうに戸口から外を覗いている。
自分が他人と大きく違う事、それは太郎自身が一番よく分かっている事だから。
不安に思うのも無理は無いけれど、だからと言っていつまでもこうして引き籠っていい理由にはならない。
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