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そんな日々がどれくらい続いたであろうか、
暦はもう11月をめくっていた。
12月に入ったある日、突然に
今日子から1通の手紙が届いたのである。
それは夫宛てであった。
夫の名前だけが書かれていた。
そこに私の名前は綴られていなかった。
封筒にも便箋にもそこに書かれていたのは夫の名前だけであって、
「彩子」という文字はどこにもなかったのである。
私はそれにショックを受けずにはいられなかった。
私は言い表せない動揺も怒りもショックも感じながら、
夫が封を開ける横で緊張に包まれていた。
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