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「キリンさんを捕まえたいんです。掘るの、手伝ってください」 首から下を黒いマントで隠されて、スコップを渡されて。 「……」 あれ、コレを使えばこんな少年どうにか出来てしまうんじゃないか。 そんな考えが頭に現れて、スコップを持つ手に自然と力が入った。 「あ、今日のデザートはバクラヴァですよ。さ、頑張って掘りましょう」 バクラヴァ。 聞いたこともない響きに、喉が鳴る。 バクラヴァってなんだよ。 どんなデザートなんだよ。 「……頑張ります」 これが終わればまた埋められるのかもしれない。 だが、しかし。 世の中には起こすべき革命と、そうではない革命があるんだと思うんだ。 あああバクラヴァめ。
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