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死んだ人々の怨念の訴え。
「良いぜ……。この人々の怨念。俺が貰い受ける」
ガルンは死者の海の中で、ゆっくりとその身体を立ち上がらさせた。
◇
ガラスが細かく振動した。
自身を封じ込めたクラインの壷全体に、いや、部屋全てが微かに震えている。
パリキスはゆっくりと前方の床を眺めた。
真下から感じる異質な気配には――見に覚えがある。
それが何を意味するか理解し、悲しそうな表情を浮かべた。
部屋内部で、儀式用の魔法陣を起動させていたクレゼントは、目敏くその様子に気がついた。
「何が悲しいのですか猊下? 」
心底心配している様は、やはり異常と言えよう。
崇めながら汚し、魔神の依り代にしようとしている行為の矛盾。
パリキスは同じ視線をクレゼントに向けた。
「お主も、自らの姿を省みてはどうかや? その姿では……メルテシオンの民はついてはこぬぞ」
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